ホンダFIT3代目はデザイナの自信の無さの現れ
最近のホンダ車のデザインはダメだ。
衰退がいつ始まったか定かではないが、決定的に感じたのは3代目FIT。
FITは初代・二代目とヒットした。3代目も失敗は許されない。
営業は日々の商売しか見ていない。彼らはこう要求する。
現行モデルは売れている。この延長の造形でなければならない。
誰もがFITと判るデザイン。
でも、現行モデルに対し新しさも感じるものでなければ。
デザイナは3年後、5年後を見据えている。
今までにない新しいカタチを創造すれば、業界でも評価される。
既存のモデルとかけ離れたものを提案する傾向にある。
営業の要求とデザイナの主張のせめぎ合い。
この落とし所如何で最終的なカタチが決まる。
さて、3代目FITである。
FITであることは一目瞭然。全体のフォルムは2代目とそっくり。
では、新しさはどう表現しているか。
それは面要素の数の多さ。それによる面と面の境界線の数の多さ。
面構成を複雑にすることで、近未来的な雰囲気を出そうとする。
その手法は効果があるが、反面、ごてごてしたおもちゃっぽい印象にもなる。
営業の要求が勝った結果であろう。
今日明日しか見ていない安易な手法。デザイナの自信のなさの表れ。
最近のマツダの手法は間逆。
面要素をどんどん減らし、シンプルな面構成にしている。
それでいて、新しさも感じる。
評価されるのもうなづける。