弱い男が生き残る術
強いオスは遺伝子を多く残せる。
弱いオスは遺伝子を残せない。
多くの生物において、”強さ”とは、肉体的な強さ、餌をとる能力。
クジャクは羽を広げた時の美しさがポイントだが、それも敵を威嚇 する手段なので、
肉体的な強さと同じこと。
人間は、進化の過程でそれ以外の”強さ”も遺伝子を残すための条件になっていった。
道具や武器を作る能力、頭の良さ、金を稼ぐ才能…
体が弱く知恵も技術もない男たちは、遺伝子を残す術はなかった。
特に、争いが日常であった時代、彼らは真っ先に命を落とす存在。
しかし、それらの中から新たな武器を得たものが出る。
口の上手さである。 話術を以って女を誑かし子孫を残す。
子は更にその能力を磨き、また外見的な美しさも身につけ、子孫を増やしていく・・・
それでも一たび戦争が起きれば、それ以外に取り柄の無い彼らは、やはり淘汰される。
戦争のない現在の日本、彼らは滅びることなく、その”強さ”を発揮している。