単独(ひとり)で事故れ!

宗教における保守と革新

カトリックプロテスタントスンニ派シーア派曹洞宗臨済宗

その成り立ちは違えど、類似点が見られる。

正教会黄檗宗についてはここでは触れない)

 

カトリック教会の腐敗に対するプロテスト(抵抗)というカタチで

生まれたプロテスタント

そこから更に分裂を続け、今や世界中に数多くのプロテスタント

の宗派が存在する。

一方、カトリックはというと、ずっとバチカンを頂点とする一枚岩

のピラミッド組織のまま。

聖職者の婚姻禁止など、教義や戒律という面で、

カトリックの方が原点に近い。

 

4代目カリフであるアリーを支持するシーア派には、

イスマーイール派、12イマーム派など多くの分派が存在する。

スンニ派ムハンマドの”スンナ(慣行)”が重要で、

イスラム創始時の伝統を守る。

 

臨済宗曹洞宗から分派した訳ではない(中国禅七祖で分離)。

だが、日本においては曹洞宗永平寺総持寺を頂点とする一つの

組織であるのに対し、臨済宗には独立した多くの宗派が存在する。

臨済宗公案を捏ねくり回すのに対し、曹洞宗は”只管打座”。

ただ座るのみ。

スンニ派の考え方に何と似ていることか。

 

既存の組織に疑問を感じてそこを飛び出した人たちは、

そこから更に違う考えを求めて、次々と新しい組織を作るのだろう。

残った人々は原点に留まって伝統を守り、変化を求めない。

 

宗教でも、その他の組織でもそれは同じ。

保守と革新はいつの世も存在する。